コラム詳細
【弁護士と裁判官その1】2021.05.28
裁判官として、刑事・民事・家事・少年と多種多様な事件を担当し、経験してきた。そして、民事事件に限っても、医療過誤、建築関係、労働事件、商事事件、破産・会社更生法、仮処分等の保全事件、執行関係事件等の専門部に所属して始めて体験する事件もある。一人の裁判官が経験する事件は、当事者の提起した事件を自動的に順番に割り当てられるので、多年裁判官をしていても、どのような事件が来るかは、解らない。大事件や複雑な事件、体験して見たい事件が自分が担当できるかは、偶然性が強く受動的である。
弁護士は、どのような事件でも受けるわけではなく、予め自分ができる事件の範囲を絞っています。その一つとして離婚事件をあげていますが、裁判官と違って、一方の当事者から面談、メール、電話で依頼される。離婚事件といっても、その内容は、様々で、当事者の解決して欲しい内容も、生の事実であり、法的に整理することから始まる。
